大鹿村中央構造線博物館



中央構造線の両側でちがう名水

中央構造線を境に、岩がまったく変わります。
塩川の石は緑色岩ですが、
小渋ダムの方へいくと白い花崗岩になります。
そのため、天水の成分も、まったくちがっています。

外帯の水は硬水

南アルプスの大部分は付加体の岩石で構成されており、石灰岩や緑色岩がたくさんあります。
川の水や湧き水は、カルシウムなどのイオンをたくさん含んだミネラル・ウォーターです。

ただし、大変紛らわしいことですが、お店で売られている某社製品「南アルプスの天然水」は、南アルプス地域の中では稀な花崗岩が分布している地域で採水された水なので、どちらかというと内帯の水に近いです。

内帯のは軟水

伊那山地や中央アルプスは花崗岩(かこうがん)からなる山です。ん)です。
花崗岩地帯の水は純粋な水に近いのが特徴です。
六甲の名水とおなじですね。

蛍の泉

国道152号線の下原バス停近くにあります。ここからは、断層鞍部と断層丘陵(ケルンバット)が見えます。居森山は大鹿でいちばん大きな断層丘陵です。

時間があれば、下原バス停から、伊那山地側の西集落へ登ってみましょう。川向こうに、みごとな断層鞍部と断層丘陵の連なりを遠望できます。

桶谷の泉

桶谷の泉のあたりの小渋川は、渓谷になっており、小渋峡と呼ばれています。このあたりは、白い花崗岩類が分布しており、河床の色も白く見えます。

小渋川は伊那山地を横断しています。伊那山地の隆起より前から流れていて、かつての流路がそのまま残った「先行河川」と考えられています。