大鹿村中央構造線博物館



N11断層ガウジ

浅部では剪断帯の物質は,断層粘土と破砕岩片が混合した,未固結な断層ガウジまたは断層角れきになる.断層ガウジと断層角れきの区別は粉砕されずに残った岩片の量比で定義される.この試料は安康露頭の断層ガウジをエポキシ系樹脂で固め,水平面で切断研磨したものである.上側の切断片なので,断面は下方から見上げた側になる.そのため,露頭で水平面を上から見た場合とは,ずれのセンスは,見かけ上は逆になっている.
(標本提供:高木秀雄早稲田大学教授)

標本番号 ANgouge
採取地 長野県下伊那郡大鹿村大河原安康露頭
中央構造線との関係 中央構造線(地質境界)近傍
特徴 リーデル剪断面
剪断のセンス 露頭では左ずれだが,本試料は下から見た状態のため,見かけ上右ずれになっている.

 

切断研磨面(XZ面)

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切断研磨標本

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