大鹿村中央構造線博物館



不均質な岩相②斜長石に富む優黒質岩と,カリ長石を含む優白質岩

No.7含ざくろ石黒雲母花崗閃緑岩源マイロナイト(縞状部)
試料番号00000107(中央構造線からの距離560m) 

fig16a,b,c
  

No.7含ざくろ石黒雲母花崗閃緑岩源マイロナイト(優白部)
試料番号03122307(中央構造線からの距離560m) 

fig17a,b,c

No.7-1角閃石黒雲母トーナル岩源マイロナイト

試料番号03122308(中央構造線からの距離550m) 

fig18a,b,c

No.7露頭からの試料No.00000107(fig16)は縞状の岩相である.試料No.03122230(fig17)は露頭の優白質な部分からの薄片である.これらの試料はざくろ石を含む.試料No.03122308(fig18)は,ごく近傍のNo.7-1露頭から採取した優黒質な部分で,角閃石を含む.優白部は全体に細粒で流動的な見かけを呈し(fig16a,17a),斜長石に富む優黒部はポーフィロクラストが密集して見える(fig18a).
No.7露頭の縞状の試料(fig16)からは,同一変形条件における,原岩の組成のちがいによる変形組織のちがいが明瞭である.

fig15f既出,No.9露頭からの試料No.03122215(中央構造線からの距離860m)

fig17c既出,No.7含ざくろ石黒雲母花崗閃緑岩源マイロナイト優白部(中央構造線からの距離560m)

一方,No.9露頭(MTLから860m)からの優白質試料(fig15f)とNo.7露頭(MTLから560m)からの優白質試料(fig17c)を比較すると,不均質な試料でもMTLに向かう石英の細粒化が明らかである.

 

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